ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「タイピスト!」の感想,あらすじ

タイピスト!

2012年公開のフランス映画。原題は『Populaire』。日本では2013年公開。

(C)2012 - copyright : Les Productions du Tresor - France 3 Cinema - France 2 Cinema - Mars Films - Wild Bunch - Panache Productions - La Cie Cinematographique - RTBF (Television belge)c Photos - Jair Sfez.

 

憧れの秘書として保険会社で働くことになった主人公ローズが,その会社の経営者ルイにタイプ早打ちの才能を見抜かれる。彼の熱心な指導の下で,お互い惹かれあいながらタイピング世界一を目指す話。

あらすじ

舞台は1958年のフランス。

田舎のサン=フランボー村の父が営む雑貨屋で働いていた女性 ローズ・パンフィルは,ある日女性のあこがれである秘書の仕事をするために,街まで面接を受けに行った。彼女はルイ・エシャールという男性が経営する保険会社に行き,彼の面接を受けた。

ルイはその時のローズの受け答えから,彼女のことを最近の流行だから秘書の仕事を受けに来ただけの女性だと考えて,不採用と判断した。しかし,その仕事を諦めきれないローズは,部屋を追い出される前に,得意のタイプの早打ちを彼に見せた。

両手の人差し指だけを使う打ち方にもかかわらず,とてつもない速さでタイピングをするローズの姿を見てルイはとても驚き,彼女を採用することに決めた。

 

ローズは父親から村の修理工の男と結婚することを強く勧められていたが,ルイの元で働くため,父親に反抗して家を出た。

ルイの会社で働き始めたローズだったが,彼女のタイプを叩く音はとても大きく,それ以外の場面でも能力不足が原因で失敗ばかりしてしまう。秘書としてのローズのその様子を見たルイは,彼女に今後雇い続けるつもりが無いという事を告げた。

しかしある条件を満たせば,彼女を秘書として雇い続けるという事も彼は約束した。それは,タイプライター早打ち大会に出場して勝つことだった。ルイは初めてローズの早打ちを見た時から,彼女を大会に出場させることを考えていたのだ。

 

 

1958年のタイプライター早打ち大会が始まった。

集中力が抜群で,練習しなくてもタイプが早いローズの活躍をルイはとても期待していたが,慣れない状況でのタイピングに彼女はとても動揺してしまい,あと二文字のところで脱落してしまう。

その後,落ち込んで下宿に帰ったローズが荷物を片付けて田舎に帰る支度をしていると,彼女の部屋にルイがやって来た。彼は次の大会に向けてローズを自分の家に住まわせて,コーチをすることを提案した。そうすれば無能な秘書として雇い続けると言う約束をされたため,ローズもその提案を受け入れた。

 

それから二人の生活と,ルイの熱心な指導が始まった。彼はタイピングの本を買ったり,ランニングに付き合ったり,幼馴染にピアノの練習を頼んだり,ローズのタイピングのためにあらゆるサポートをしながら,厳しく彼女を指導した。

ルイの熱心な指導の結果,1958年の大会でローズは無事にバス=ノルマンディー地方の予選を突破し,全仏大会に進むことになった。

その頃には,ローズとルイはお互いの良さを理解して好きになりかけていたが,コーチと選手という間柄もあって,二人の距離はあまり縮まってはいなかった。

しかし,ルイの父親が彼を馬鹿にする様子を見たローズは,熱心に指導してくれた彼のためにも,全仏大会で優勝することを決意する。

 

そして全仏大会が始まった。

現チャンピオンはタイプライターを作っているジャピー社を味方につけており,彼女のための新しい機械を準備してもらって,大会に臨んでいた。

ローズは決勝まで勝ち進んだが,それまでの結果では現チャンピオンに負けていた。決勝戦でのローズの様子を見たルイは彼女が気持ちで負けていると思い,ある方法で彼女をやる気にさせ優勝させることに成功する。

だが,世界大会でローズを勝たせるための手段を失ってしまったルイは,決勝戦が終わると彼女の指導をジャピー社に任せて,ローズから手を引いてしまった。

 

その後,ローズはジャピー社による本格的な訓練を受けるが,世界チャンピオンの記録には届かないまま,世界大会の日を迎えた。ローズは世界大会の場面で,ルイと離れた後悔の気持ちを思い出してしまい,本来の実力が出せず苦戦していた。

そんな時,自分の気持ちに気付かされたルイが会場に駆け付けた。しかし,その場にいたジャピー社の社長は,今駆け付けると彼女の集中が切れて負けてしまう,とルイに言って彼を迷わせた。

少し考えたルイは,大舞台で孤独に戦うローズにあるアドバイスをして,その勝敗を見守るのだった。

 

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感想(ネタバレあり)

ストーリーについて

本編を見る前はポスター画像のほんわかした雰囲気から,ラブストーリー中心の映画だと予想していたのですが,実物はその予想に反して,熱いタイピング早打ちのスポ根要素が強くて驚きました。

 

まず序盤から,初対面の印象はあまり良くないドジなローズとハンサムなルイが,どうやって恋に落ちるかを期待していると,突然天下一武道会みたいな展開になって驚かされます。

ラブストーリー要素ももちろんあって,そのロマンチックな演出も良かったんですけど,それまでその世界を全く知らなかったのもあって,タイピング早打ち大会の描写がとても衝撃的でした。

まず,最初の予選の一回戦を突破するための最低ラインが1分間に360文字で,言葉のずれや抜けはどれも100文字分のマイナスになるんです。それは単純計算でも1秒間に6文字ですし,スタートとストップや紙を変える時間も含めたら,おそらく予選の一回戦でそれ以上打たなければいけない,ということですよね。その事実をさらっと説明されて,それに驚くための時間がもっと欲しかったぐらいに感じました。

さらに劇中での当時の世界記録では1分間に512文字ですし,そのペースで5分間以上打ち続けなければいけないという,そんな大会がこの世にあったこと自体が衝撃でした。

 

それにタイプを打っている時の役者さんの動きも,本当に早くてびっくりしました。しかし,あれでも実際の記録には届いていないのだろうという事を思うと,本当にその舞台で戦っていた人はすごかったのだろうなと思わされました。

 

最終戦の展開もまた良かったです。ローズが最後に使うタイプが最初に使った思い出の物で,直前にルイとの問題も解決して彼からエールを送られていたことから,彼女のそれまでの全てを,その対決にぶつけているような熱さを感じて良かったです。しかし,ローズがそれだけの思いを込めているからこそ,対戦相手のスーザンの背景の描写が全く無いことが少し気になりました。スポーツ漫画のライバルとかは,主役と同じくらい魅力的なキャラクターが多いので,彼女のその対戦にかける思いも少しは見たかったなと思いました。

 

最終的にローズたちのまわりはみんな幸せ,拍手喝采で見送られて文句なしのハッピーエンドで安心でした。

この映画は,ほっこりする恋愛映画かと思いきや,それを超えた熱々のスポーツ映画でした。いい意味で期待を裏切って面白かったです。

ラブストーリー要素について

タイピングのスポーツ要素が強いこの映画でしたけど,フランス映画だけあってやっぱり,二人の恋愛要素もロマンチックなものがいくつもあってよかったです。

 

ローズが一階,ルイが二階の同じ家の部屋に住んでいて,古い家だからルイが階段を下りてくる音が聞こえることで,彼が来る前にローズがルイを迎える準備をするシーンは,とてもベタだけどニヤニヤするほど微笑ましく感じました。それとマリーにどんな人が好きか聞かれて,明らかにルイのことを無意識に言う場面も,同じ感じで印象に残りました。

でも一番印象的だった二人のシーンは,二人がローズの部屋に貼ってある映画スターの写真の話をする場面でした。ローズに『選ぶとしたら誰?』と聞かれて,ルイが映画スターだと思って選んだ女性が,彼女のお母さんだったという展開が,素敵すぎてハッとなりました。ローズがいなくなった彼女の部屋で,その隣に有名になったローズの雑誌の切り抜きを貼って,思いをはせているルイもまた良かったです。

 

最初に流れるメインテーマの音楽も,耳に残るロマンチックなもので良かったです。

ルイについて

ローズの才能を開花させるための,ルイの厳しいけど優しい指導には,本当に胸を打たれました。

 

ローズの実力を伸ばすために,いろんな本を買ってあげたり,タイプライターのキーや彼女の爪を色分けして,五本指で打てるようになったらそれをはがしてあげたりしている様子を見て,彼の思いやりの心を感じます。

ゴッホの絵の件もありましたけど,ルイのように自分が一番になるよりも他人のために一生懸命になれる人というのは,やはりとても素敵だと感じました。その指導を受けたローズが彼の評価を上げるために,頑張ることを決めるところもまた,熱い展開で良かったです。

しかし,ルイのような人が幸せになりづらいということは,やっぱりあると思います。彼のような人にはもう少し,自分の幸せのことを考えてほしいです。他人のことを思えるのが彼のいいところかもしれませんけど,それによって不幸になったら,その人のことを思う周りの人もいい気はしませんから。まわりのためにも自分の幸せを考えることは大事だなと思いました。だからこそ,最後にルイが自分に必要なものを求めるようになったことは,私にとってはとても嬉しいことでした。

まとめ

単純なラブストーリーではなく,壮絶な熱いスポーツ要素もあって,面白い映画でした。もちろんラブストーリーの要素もロマンチックな場面が多くて楽しめました。タイピングの大会については,それまで何も知らなかったので驚きの連続でした。

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