キャプテン・マーベル
2019年公開のアメリカ映画。日本でも同年公開。出演 ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン。マーベル・スタジオ製作。『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの第21作目の作品。
(C) Marvel Studios 2019
記憶を失ったヒーロー、キャプテン・マーベルが1995年の地球で戦いながら、自身の記憶を取り戻していく話。アベンジャーズ計画を発案する前のS.H.I.E.L.Dのエージェント、ニック・フューリーとの交流も描かれる。
あらすじ
クリー帝国のエリート特殊部隊『スターフォース』には、ヴァースと呼ばれる女性がいた。過去の記憶が断片的にしかないヴァースは、『フォトンブラスト』という彼女にしか使えない強力な力を使って、クリーのために戦っていたのだ。
その時スターフォースは、誰にでもそっくりに変身できる能力を持ち、その力で他の惑星を乗っ取っているという噂があったスクラル人と戦っていた。だがある日、ヴァースは彼らとの戦闘の際に、その力に騙されて敗北し捕まってしまったのだ。
その後、スクラル人の宇宙船でヴァースが目覚めた時、彼らはヴァースの記憶の中からウェンディ・ローソンという女性の情報を探していた。
記憶喪失のヴァースはその女性のことを覚えていなかった。だが彼女は、記憶を探られる過程で見た自分とローソンの過去には、地球が関係していると推測し、スクラル人の船から脱出後、すぐに地球での調査を開始した。
しかしヴァースが地球に来たことで、彼女の記憶を狙うスクラル人たちもまた地球に来てしまった。さらには、派手にレンタルビデオ店の屋根を突き破って着陸したおかげで、S.H.I.E.L.Dのエージェント、ニック・フューリーにも目を付けられてしまったのだ。
その後、スクラル人という共通の敵と戦うため、ヴァースとフューリーは協力してローソンに関する調査を進めることにした。すると彼らは、ヴァースの驚くべき過去を知っていくこととなったのだ。
そして、ヴァースが昔地球にいてキャロル・ダンヴァースという名前でパイロットをやっていたこと、さらにその後、墜落事故を起こしていた事実などを知ると、彼女は自身の能力にまつわる記憶を取り戻し始めた。ようやく本当の自分を見つけたヴァースは、その戦いを終わらせるための、さらなる衝撃の真実をつかんでいくのだった…。
誰が敵で誰が味方か、自分のことすら分からない状況の中、不屈の精神で何度も立ち上がり戦い続けた彼女の結末は…。
感想(ネタバレあり)
ビームを撃てるけど撃たなくても普通に強くて、飛行機も操縦できるけど生身でも空を飛べるという、とてもパワフルなキャプテン・マーベルが、何度も立ち上がって敵をどんどん倒していくのが爽快な映画でした。
そして、信用していない人には不愛想な顔で接するのに、親しくなると可愛い笑顔を見せて優しくなるキャロルのギャップが、とても好きになりました。
吹き替え版でキャロルを演じていた水樹奈々さんの声も、凛々しくもあり同時に可愛げもあって、とても良かったです。
ストーリーについて
ストーリーは、キャプテン・マーベルが悪いやつを倒していくというとても簡単な流れでしたが、私は彼女のことを好きになれたので、彼女が思いっきり敵を倒す姿を見ているだけで十分楽しめました。特に終盤の安心感は、見ていてとても爽快で面白かったです。
しかし、終盤はキャロルが強くなりすぎていて、あまり盛り上がりきれなかった気もしました。最後は実力が拮抗している相手と戦ってほしかったですが、あの時代にそんな相手が存在していないなら仕方ないです。
途中までは、敵が変身するタイプの宇宙人だったので、知っているキャラクターが本当に本人なのか、誰が敵か味方か分からないという展開が、ドキドキで楽しかったです。本人のように見せかけて、実はスクラル人が変身していたことを明かすシーンは劇中で何度も見られましたが、私はそのたびに驚かされました。
普通は攻撃しないような見た目の相手にキャロルたちが攻撃するときは、偽物だと分かっていても少しヒヤッとしました。
他の作品よりも軽い感じのある若いフューリーと、冷静なキャロルの二人が一緒に行動している時のやり取りも面白かったです。年をとったフューリーが他のヒーローと話していた時はもっと落ち着いた感じだったので、この映画ならではの空気かなと思いました。
アベンジャーズの謎が解けるというようなことも聞いていましたが、私にとってはそれほど驚くような事実もなかったです。なるほどなという感じでした。スクラル人がコールソンに変身していたのが分かった時の方が驚きでした。
しかし、エンドロールの途中のシーンに現れたキャロルにはワクワクさせられました。
まとめ
とっても強いキャプテン・マーベルが次々と悪いやつを倒していく姿が爽快な映画でした。しかし終盤は強すぎる気もしました。
誰が敵か味方か分からないドキドキ感や、これまでのマーベルシリーズにつながるような要素もあって、いろんな面で楽しめました。
キャロル自体もとても強くて優しい人で好きになれました。吹き替えの水樹奈々さんもとても良かったです。
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