ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」の感想、あらすじ

オール・ユー・ニード・イズ・キル

2014年公開のアメリカ映画。日本でも同年公開。出演 トム・クルーズ、エミリー・ブラント。原題は『Edge of Tomorrow』。

©2013 VILLAGE ROADSHOW FILMS(BMI)LIMITED

宇宙からの侵略者によって人類が滅亡しかけている世界で、死んだら前日からやり直せる能力を手に入れた主人公が、何度も死にながら世界を救おうとする話。

あらすじ

宇宙からの謎の侵略者によって、人類滅亡の危機に瀕した近未来。擬態する能力を持ち、人間の行動を読んで行動するそれらは『ギタイ』と呼ばれ、飛来してからの5年で何百万という死傷者を出しながら、地球を侵略していた。

その間、人類はギタイに対して常に劣勢であったが、彼らは5年目にしてついに、フランスのヴェルダンで初の勝利をおさめた。その戦闘の一番の功労者は、リタ・ヴラタスキ、『ヴェルダンの女神』とも呼ばれた女性であった。彼女は新型起動スーツを身につけ、戦闘初日に数百体のギタイを一人で撃破して、人類を初勝利に導いたのだ。

新型起動スーツでギタイに勝てることが分かった人類は、『ギタイ殲滅作戦』という名の装甲化歩兵部隊による史上最大の作戦を立てた。

 

米軍メディア担当のウィリアム・ケイジ少佐は、ギタイ殲滅作戦で戦う人間を統合防衛軍に志願させる仕事をしていた。だが、ひょんなことから将軍と対立してしまい、彼は新兵として戦場の前線基地に送られてしまったのだ。

兵士でもなければ戦闘経験もないウィリアムは、何度も逃げ出そうとしたがそれもできず、次の日には強引に起動スーツを着せられて、ギタイ殲滅作戦の戦場へと送り込まれた。

 

その作戦は奇襲攻撃のはずだった。しかし、なぜかギタイはそれを知っていたかのように彼らが行く場所に大量に現れて、多くの兵士を死に追いやった。

当然ながら、そんな状況で戦闘経験の無いウィリアムにできることはほとんど無かった。起動スーツのセーフティ解除にすら戸惑い、味方の部隊はおろか、『ヴェルダンの女神』リタ・ヴラタスキまで、目の前で死なせてしまったのだ。彼は追い詰められて殺される間際に対人地雷を使い、大きなギタイを巻き添えにして自爆した。ウィリアムはギタイの血液を大量に浴びながら戦死した。かと思われたが、彼は次の瞬間には、出撃前日の前線基地にいた。そこでは、前日に彼が経験したものと全く同じ出来事が繰り返されていたのだ。

ウィリアムは同じ日をやり直していることに戸惑いながら再び出撃した。彼はまたギタイに敗れて死亡したが、気が付くとまた前日の前線基地に戻っていた。何度出撃してもその繰り返しだった。

 

彼は何度も同じ戦闘を繰り返すうちに、ギタイの出現パターンを覚えていき、少しずつ戦えるようになっていった。少しは仲間も助けられるようにもなっていたのだが、その戦闘で勝利する可能性は全く見えていなかった。

だが、リタ・ヴラタスキを助けた時、彼の状況は大きく変わった。まるで襲ってくることを知っているかのように、ギタイを次々と倒していくウィリアムを見て、彼女はこう告げて死んでいったのだ。

『目覚めたら会いに来て。私を探して』

 

次に目覚めた時、ウィリアムは言われたようにリタに会いに行った。そこで彼は、自身に目覚めた能力について、リタの強さについて、ギタイの秘密についてなど、驚くべき事実を聞かされることになったのだ。

結論として、ギタイの地球侵略を止めることは、タイムループ能力を持つウィリアム以外には誰にもできないことが分かった。そのために彼が行うべきことは、ギタイを倒せるまで毎日死に続けることだった。

 

彼はそれから、リタと地球を守るために何度も戦い、何度も死に、何度も目覚めながら、ギタイに立ち向かっていくのだった。

感想(ネタバレあり)

戦って死んで目覚めるというループの中で、少しずつ学びながら前に進み続けるという設定が、とても面白かったです。それが特に生かされている中盤は、ものすごく引き込まれました。

同じ日を繰り返して頑張るウィリアムを何度も見せられたので、私もその日に起こる出来事を見て、彼と同じように悲しんだり、悔しく思ったりできました。それに、その間にすごく成長してる姿を見た時には、嬉しくもなりました。

トム・クルーズさんのアクションももちろんありますし、ドキドキや意外な展開もあって、エンタメ映画としてとても楽しめる映画でした。

設定について

初めはすごく突飛な発想だと思いましたが、観ていくうちにその設定の完成度や面白さにどんどんハマっていきました。

最初は戦闘経験が無かった主人公が、同じ戦闘を繰り返すうちに兵士として成長する姿を見られる上に、そのたびにヒロインのことを理解していく様子も分かって、さらには何度も倒れていくヒロインを見て悲しむ気持ちも一緒に感じられるという、様々な楽しめる要素が満載で、良くできた設定だと思いました。

 

ウィリアムが少しずつ戦闘を進めていくうちにいろいろ学んで、ギタイの姿を見ずに撃ち抜けるようになっていたり、他人の行動を言い当てたりするところはかっこよかったです。ですが、私はそのかっこいい場面の間に、単に車にひかれて死んじゃったりするところも面白くて好きでした。

序盤では『ミッション:インポッシブル』などのかっこいいトム・クルーズさんとは違って、戦闘から何としても離れようとする彼の姿が見られて良かったです。しかし、ループの2回目からすでに、失敗しているとはいえ味方を助けようと頑張っていたところはさすがだなと感じました。腐ってもトムだなという思いでした。

ゲーム的要素について

この映画の原作小説はゲームのプレイ日記を見て、リセットとコンティニューの設定を思いついたそうです。私もゲームはする方なので、その点については、ウィリアムに共感できるところがいくつかありました。

 

いろいろ頑張って話を進めた後、リセットされてだいぶ前の地点からやり直さなければいけなくなった時の、同じ話をまた聞くウンザリ感は特によく分かりました。

また、何度も繰り返してかっこよく戦えるようになった後も、油断していると車にひかれるなどのダサい感じで死んでしまうところも、あるあると思いながら観ていました。

リタについても、守るべきヒロインでありながら戦闘の先生でもあるという、ゲームにいそうなかっこいい役どころでした。

終盤になるとやり直しの設定が無くなり、少し物足りなく感じましたが、お互いにコンティニューなしの真剣勝負な感じもあって、悪くはなかったです。普通のアクション映画になってしまった感じも、同じようにありました。

まとめ

戦って死んで目覚めるという設定が、とても良くできていて、すごく引き込まれる楽しい映画でした。ゲームのような世界観なので、ゲームをする人はより楽しめるものだと思います。

戦闘から逃げ出そうとするトム・クルーズさんから、いつもの感じのトム・クルーズさんまで、いろんな姿が見られて良かったです。エミリー・ブラントさんもとてもかっこよかったです。

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