ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「インターステラー」の感想、あらすじ

インターステラー

2014年公開のアメリカ・イギリス製作映画。日本でも同年公開。監督 クリストファー・ノーラン。

©2014 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

異常気象や、食糧不足によって人類が滅亡の危機に陥っている近未来。幼い子供を持つ元パイロットの男が、地球の代わりに人類が生存できる星を求めて、宇宙を旅する話。

あらすじ

異常気象と、それに伴った疫病などによって、食糧不足問題が進んだ近未来の地球。

かつては熟練のパイロットでありエンジニアでもあったクーパーは、その日々をどこか退屈に思いながらも、自分と家族が食べていくために、農場でトウモロコシを育てていた。

 

そんなある日のこと。クーパーの10歳の娘であるマーフが、自分の部屋に幽霊がいて、その幽霊が本棚にある本を勝手に落としてくると言い始めたのだ。それがあまりに非科学的なことだったので、クーパーは初めは聞き流していたが、砂嵐が起きた日、マーフの部屋に入った砂が異常な落ち方をしているのを見て、クーパーは気づいた。それは、何者かが重力を使って自分に送ってきたメッセージなのだと。

クーパーはマーフとともにそれを解読し、そのメッセージが指していた座標の場所へ向かった。しかし、閉鎖されていたその場所に無断で入ろうとしたところ、そこにいた何者かに二人とも拘束されてしまった。

 

クーパーたちが向かった場所は、彼が昔働いていた組織であり、ずっと前に潰されたはずのNASAだった。食糧問題が深刻化する中で、宇宙探査に巨額の予算を使っていることを公にはできないため、秘密裏に復活していたのだ。

クーパーは昔の仕事仲間であったブランド教授に再会した。教授は久しぶりに会ったクーパーに、子供たちの将来を守るためにパイロットとして宇宙へ行ってほしいと頼んだ。

教授たちが考えていた『ラザロ計画』という計画は次のようなものだった。

48年前に『彼ら』と呼ばれる存在によってつくられたワームホールを通って、その先の別の銀河にあるかもしれない、人類が居住可能な環境の星を探す。

すでに三人の科学者が先に、居住が期待できる惑星に行って、その環境を調査しているようだった。その三つの惑星に行くために、腕のいいパイロットが必要だと教授は言った。

 

子供たちの未来のために、クーパーはその計画に参加することを決めたが、彼がいつ帰るか分からないことを知ると、マーフは強く反対した。喧嘩したまま離れることになった娘に、クーパーは『必ず帰ってくる』という言葉と、自分の時計を託して、宇宙へと向かったのだった。

 

その後クーパーは宇宙船の仲間とともに、ワームホールを抜けて別の銀河にある惑星の調査を始め、地球に残されたマーフたちは父親がいない人生を歩み始めた。

家族のもとに早く帰りたいクーパーは、なるべく時間を使わないように惑星調査を完了させようとするのだが、やがてその旅は彼にとって重く苦しいものになっていく。

人類の存続を懸けた『ラザロ計画』と、時空をも超える親子の絆の結末は……。

 

感想(ネタバレあり)

SFが好きな人にとっては、見ていてとても楽しい映画だと思います。

ワームホールに重力による時間のずれに、違う惑星の探索にブラックホール突入、さらには五次元の表現に、しゃべるロボットなど、ワクワクする要素の連続だったと思います。それに、序盤の地球での謎も、終盤でうまく解決されていて、うまくまとまってるなと思いました。

宇宙や惑星などを描いた映像も、どれも綺麗で迫力もあって良かったです。重力の権威の先生などの協力のもとで、実際の科学や理論を盛り込んで作られているそうなので、知識があればあるほど、楽しめる映像なのかもしれません。

時間のずれについて

この映画が売りの一つにしていた、実際の科学に基づいた描写ではないのですが、私が一番印象深かったのは、クーパーが23年分の子供たちからのメッセージを聞いて泣いているシーンでした。

地球にいた時、クーパーが子供たちに優しくしていた様子や、彼らの将来のことを思っていたことを知っているからこそ、見ていてとても悲しかったです。

子供たちの未来を守るため、安心させるために宇宙に行ったのに、そのせいで子供たちが一番辛い思いや嬉しい経験をしている時に、一緒にいてあげられなかったなんて悲しすぎました。自然や時間とはとても残酷かつ強大で、それらの前では一人の人間なんてあまりにも無力なのだと、あの一連の流れで思い知らされました。

SF要素について

この映画での科学的な正確さを追求したSF要素が好きな人というのは、おそらくたくさんいると思います。しかし、科学的な知識があまりない人には、混乱する時間が結構あったのではないかとも思います。ブラックホールやワームホール、相対性理論など難しい言葉がたくさん出てきますが、登場人物がみんな頭が良い設定なので、分かっている前提で話していて、ほとんど説明していないんです。

しかし、そんな説明していない状態でも、上映時間が約2時間50分ありますからね。私は少し詰め込みすぎな印象を受けました。科学の知識をある程度保有している人をすごく楽しませるあまり、そうでない人が観にくくなってるなと感じました。

 

私が一番混乱したシーンは、クーパーが『ラザロ計画』の説明を受けているシーンでした。

48年前にワームホールが現れて、これまでの10年で12回その先に探査機を送っていて、その着陸ポッドの機能や発信されるデータの説明をされ、探査機からの信号が返ってきたのは一つの惑星系の三つの惑星からで、そこで無事に故郷を見つけた場合のプランA、プランBの説明を一気に聞くんです。しかもその説明の時間は5分も無いくらいだったので、私の頭では全然整理できませんでした。もはやなぜクーパーは全部理解できているのかが不思議なくらいでした。上映時間を30分伸ばしてもいいから、そこにもっと時間を使ってほしかったくらいに思えました。それでもその先については、何となくで楽しめましたけどね。

まるで知らないスポーツの観戦に行って、始まる前の10分くらいで簡単なルール説明をされた後に、おおよその理解で試合を見ているような、そんな気分でした。何となくでも見てて楽しいから良いけれど、もっと理解できていたらもっと楽しいのだろうなと、観ながらでも分かる感じでした。

一回観た後に、あまり分からなかったという感想を持つ方も多いと思いますが、おそらくそういう人のほうが多いと思います。スポーツと同じで、ルールを理解して二回三回と見ていくうちに、彼らが何をやっていたか徐々に分かってくるようになる話だと、私は感じました。

 

この映画が賛否両論あるのは、SF要素への見方が、その評価を左右しているのではないかと思いました。私は好きだから楽しく見れましたが、好きでない人はつまらなく感じるかもしれません。

しかし、そんな難しい宇宙の話は抜きにして、家族愛を描いたところが好きで面白い、という見方ができる人も、私は素晴らしいと思います。

理論ではなく、感覚的に何かが好きだと思う気持ちは、もはや『愛』です。時間と空間を超えられるのは、愛と重力だけですからね。SFオタクがいかに理屈をこねて批判しようと、次元が違うその感覚は誰にも影響されません。

そんな感覚を持ちやすい人というのは、私はやっぱりすごいと思います。マン博士やアメリアが直感で生き抜ける道を探していたように、そういう人はきっと生きる力が強いのでしょう。それに屁理屈ばかり言う人よりも、人生楽しそうです。

私は割と、理屈をこねて粗探しをしてしまうタイプなので、そんな風に直感で何かを好きになれたり、行動できる人が羨ましく思います。私も、いつ4次元立方体の空間に閉じ込められてもいいように、感覚で動く練習をしなければと思いました。

まとめ

SF好きが好きそうな設定や描写が山ほどあって、いろんな場面でワクワクさせられました。

理解が難しい箇所はかなりありますが、何回か見ていたら分かってきます。ちゃんと理解しようと思うなら、何でも勉強が必要なのだと改めて思いました。理論も大事ですが、生きていくためには感覚とか愛も大事になっていきますね。

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