ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「ラ・ラ・ランド」の感想,あらすじ

ラ・ラ・ランド

2016年アメリカ製作映画。脚本・監督『セッション』のデミアン・チャゼル。主演はライアン・ゴズリング,エマ・ストーン。日本では2017年公開。

(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

夢を見る人が集まる街ロサンゼルスで出会った男女が,惹かれ合いながら自分たちの夢を叶えようとする様子を描いたミュージカル映画。

あらすじ

様々な人が集まり夢を追う街 ロサンゼルス。そこで起きていた渋滞の車内にいる人は,それぞれ様々な過ごし方をしていた。

音楽を聴いたり歌ったり,女優を夢見る女性 ミアもまた,車内でオーディションに向けた稽古をしていた。彼女は稽古に夢中で車が動いたことに気付かなかったため,後ろの車にいた男性にクラクションで抗議され,前へと進んだ。

ミアは大学を中退してからロサンゼルスに来て,数年間オーディションを受け続けていたのだが,一つもうまくいったことは無かった。

 

ある日彼女は,女優を目指している友達に誘われて行ったパーティーの帰りにふと,ピアノの音が聞こえるレストランに入った。そこでピアノを弾いていたのは,この前の渋滞で彼女に抗議した男性だった。

その男性の名前はセブ。彼もまた夢を追ってこの街に来ていた。それは好きなジャズを好きなように演奏できる自分の店を持つことだった。ジャズをこよなく愛する彼は,そのレストランの支配人に指定された曲ではなく,自分が弾きたい曲を弾いていたためその場で解雇されていた。しかし,ミアはその演奏に感動していたのだ。その気持ちを彼に伝えようとしたが,クビになったばかりの彼は彼女を無視して去っていった。

 

その後二人は偶然また出会い,何度か会ううちにお互いの夢を語って応援し合うまでの仲になった。自分が良く知らない世界を楽しそうに語る姿を見て,彼らは惹かれあい恋人になったのだ。

そして,二人は一緒に暮らし始めた。ミアはセブの助言を聞いて自分が演じる一人芝居の脚本を書き,セブは昔の知り合いのバンドに参加した。夢を追いかけながら共に過ごす日々を二人は楽しく過ごしていたのだが,セブが参加したバンドの演奏をミアが見た時から,二人の関係は変わり始めた。そのバンドの演奏は,前に彼が語った理想のジャズの演奏とはまるで違うものだったのだ。

 

しかし,若者向けにジャズをアレンジしたそのバンドは,多くの人の人気を集め始めた。そのおかげでセブは忙しくなってミアになかなか会えなくなり,二人の距離はますます広がっていった。

ミアの一人芝居の公演日が迫った日。二人は久しぶりに会って話したのだが,ミアは本当の夢を追っていないセブを責めてしまい,喧嘩になってしまった。

そしてついにミアの一人芝居公演の日になった。セブはバンドの練習が終わり次第見に行くつもりだったが,彼が練習を終えて駆け付けた時には芝居はもう終わっていた。ミアはひどく落ち込んだ様子で,次の日には故郷へ帰ってしまった。

 

しかし数日後,セブの電話に配役事務所から電話がかかった。ミアの芝居を見た人から彼女への映画のオーディションの誘いだったのだ。彼はそのことを伝えるために,故郷に帰ったミアに再び会いに行った。

セブからオーディションの話を聞かされて戸惑うミアだったが,その後の彼女の決断が,二人の夢を大きく前進させ運命を変えるものになっていくのだった。

感想(ネタバレあり)

ミュージカル演出について

ものすごく引き込まれる映画でした。特に歌ったり踊ったりするミュージカルみたいなシーンは,見せ方が独特ですごく印象的でした。

カメラが四方八方に動き回って,映されるみんなが踊ったりしていましたから,まるですごい大規模な本物のミュージカルの舞台を,観客席じゃなくて舞台上から,自分のためだけに演技しているみたいに錯覚しました。

だからみんなで楽しく踊っているシーンは,見ているこっちも一緒にそこにいるみたいで本当に楽しく感じます。そして静かに歌うシーンでは,歌っている人に集中できるような演出になっており,その人の迫真の演技と歌声もあって,胸がドキドキして泣きそうになるぐらい感動しました。

ミュージカルじゃないところももちろん良かったんです。しかし,ミュージカルが大好きってほどではない私でも,そうでないシーンが続くと,早く歌ってほしいと思うぐらい,魅力的な演出でした。

 

見終わった後,映画館にあるこの映画のポスターを見てちょっと踊りたくなったり,しばらく映画の歌が耳に残り続けて自然と口笛を吹いてしまっていたりしました。

そんな風に,歌やダンスがこれまでよりも好きなれるような,楽しくて良い演出だったなと思いました。

でもこの映画の凄さは,きっとどう書いてもどう話しても伝わらないと思います。劇中でセブが言っていた『ジャズは耳で聞くだけじゃわからない。目で楽しむんだ。』みたいな言葉と同じです。この映画もどんな表現力のある人が説明しても多分伝わりません。気になる人はとにかく見てほしいです。見ないときっと分からないです。見てくれれば多分,聞かされて,言葉で説明されて想像してた以上に感動できるんじゃないかと思います。

ストーリーについて

ストーリーについては予告を見て想像してたものとは違いましたけど,まぁ二人が幸せそうだから良かったなと思いました。

夢を叶えるためには仕方ない部分がありますよね。同じ監督の『セッション』でも描かれていた気がしますけど,何かで成功するには別の何かの犠牲が必要なのかもしれません。

劇中でセブのバンドの知り合いが言っていたように,私も文化とかはどこかで変化させないと,見てもらえなくなって廃れていくものだと思います。そしてきっと人間自身もそうじゃないかとも思います。過去に囚われたまま気持ちが変化しなかったら,きっと見てもらえなくなって人気も無くなっていきます。

ジャズ好きのための店を開いたセブはまだしも,女優になるのが夢のミアは,ずっと彼のことを思い続けたままではきっと成功しなかったんじゃないかなと思います。彼女が夢を叶えるためには,心を変化させることは必要だったんだと考えました。

もちろん,どちらかが夢を諦めれば二人の関係は続いたかもしれませんけど,どちらも諦めないなら,二人の関係を諦めるしかなかったのかなと思いました。

俳優さんの演技について

この映画は演出も良かったんですけど,主演の二人の演技もとても良かったと思います。

一番感動したのは,やっぱりエマ・ストーンさんがオーディションで夢追い人について歌っていたシーンでした。迫真の演技と歌声に加えて彼女しか見えなくなる演出もあって,とても感動しました。エマ・ストーンさんは本当に表情豊かで,普通のシーンでも楽しく見れて素敵な女優さんだと思います。

そして,ライアン・ゴズリングさんがピアノを弾くシーンでのそれぞれの表情の違いもまた印象的でした。特に楽しそうに弾くシーンとつまらなそうに弾くシーンの差が凄かったです。こんなにピアノをつまらなそうに弾く人いるんだって,驚きました。

まとめ

ミュージカルの演出が素晴らしくて,見ていて本当に楽しい映画でした。でも感動する場面では心打たれますし,ストーリーも考えさせるようなものでした。これはきっと何回見ても楽しめるだろうと思います。

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