ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー」の感想、あらすじ

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー

1998年公開のアメリカ映画。日本では1999年公開。主演 ロビン・ウィリアムズ。

ユーモアによる治療を実践し、多くの患者を救った実在の医師、パッチ・アダムスの実話を基にした物語。彼が医者を志し、大学を卒業するまでの様子が描かれる。

あらすじ

これは事実を基にした物語である。

1969年。フェアファックス病院精神科に、人生における自分の道を見失った一人の男が入院した。名前はハンター・アダムス。自殺癖のある男だったが、そこでの入院生活の中で、彼は自分の道を見つけ出した。同じ入院患者と向き合い、彼らを救うことに喜びを感じたのだ。

それから彼は、自分をパッチ・アダムスと名乗り、医師を目指すことにした。

 

その2年後。パッチはバージニア医科大学に入学した。しかし、その学校の学部長が語った医師になるための勉強方法は、彼が考えていたものとは真逆だった。学校の方針では、三年生まで患者と接触できないことになっていたのだが、パッチはすぐにでも患者と向き合い、彼らに希望を与えたかったのだ。

仕方がないので彼は、白衣を着た三年生のふりをして患者に会いに行った。他の医師や医学生が患者を病名で呼ぶ中、パッチは一人一人名前で呼びかけ、大人から子供の患者にまで、得意のユーモアを使って笑いを届けた。そうしてパッチは、病気の患者たちに生きる楽しみを与えていったのだ。そしてそれだけではなく、彼は患者の死ともしっかり向き合っていた。

その後もパッチは、同じ医学生のトルーマン、カリンと共に、患者たちとの触れ合いを続けた。そのおかげで、患者の不平や投薬量が減ったという実績が出ていたのだが、規則を無視し続け、あらゆる問題を起こしていた彼は、何度も退学の危機に陥っていた。成績が良かったおかげで退学になることはなかったが、学部長には完全に目を付けられていた。

 

パッチが三年生になった年。彼は患者と向き合う医療行為を実践し続けていたが、当時の病院のシステムに不満を感じていた。

そこで彼は、知り合いに土地と家を借りて新たな病院を作った。医者と患者が対等であり、誰でも無料で治療が受けられるその病院は、『お達者で病院』と呼ばれた。パッチは恋人になったカリンとトルーマンたちと共に、そこでの医療行為を始めたのだ。

 

その病院には困っていた大勢の患者が押しかけ、彼らはその全員と向き合った。おかげで、患者のほとんどの人に良い変化が起きていた。

しかしその後、パッチが開いた病院が原因で、ある大きな事件が起こった。責任を重く感じたパッチは、それまで信じてきた自身の医療の考え方を、見直し始めるのだが…。

感想(ネタバレあり)

ただ人を助けるために、一人の人間としてすべての患者と向き合い続けていたパッチ・アダムス氏の姿勢に、とにかく感動しました。物語の登場人物としてもすごいと思いますが、実際にこんなことをした人がいると思うと、さらにすごいです。彼ほどにはできませんが、私も他人に親切にすることで、少しでも人を救いたいと思いました。

そして、パッチを演じていたロビン・ウィリアムズさんもとても良かったです。彼の優しそうな笑顔とコミカルな動きが、パッチの言動にとても合っていました。特に、子供たちの笑顔を見た時の、彼の幸せそうな顔が最高でした。患者さんと笑い合っている姿はとても微笑ましくて、観ている私まで笑顔にさせられました。

キャラクターについて

上にも書いたように、患者の一人一人に向き合うパッチの考え方はとても素晴らしいと思うのですが、私は劇中の彼の行動が強引すぎるようにも感じました。なので、私はパッチのルームメイトだったミッチ・ローマンの方が、キャラクターとしては好きです。

彼が名前を呼ばれるシーンが全然無いので、ほとんどの人の記憶に残らない名前だと思うのですが、私は彼の終盤の行動に心を打たれました。

彼は頭が良いパッチが遊んでいる間も、死ぬほど頑張ってまじめに勉強していた人なのですが、それでも患者を救うのには力が足りないと分かると、嫌っていたはずのパッチに助けを求めて、さらに新しい方法を学ぼうとしたんです。その姿勢は、パッチの考え方に負けないくらい素晴らしいものだと思いました。

 

どちらも人の命を救うために頑張っているところは同じですが、ミッチ・ローマンは規則を破らないところが、私にとっては良かったです。劇中で学部長が言っていたように、それまでの規則もきっと意味があって存在していたのですから、新しい考え方を試すにしても、規則を無視してやってしまうパッチのやり方は、個人的には良くないのではないかと、真面目に考えてしまいました。古いやり方を十分に知った上で、新しい方法を知ってこそ、どちらの良い面も取り入れて発展していけるのだと思います。

それができるのは、それまで誰より真面目に頑張っていたミッチ・ローマンですから、私は彼のことが好きなのです。しかし、彼のように規律を重んじるタイプでは、パッチのような新しい発想は浮かびにくいものなので、やはりどちらの考え方も大事で素晴らしいものだと思います。

 

私はもともと頑張っている人が好きなので、ミッチ・ローマンが好きというのもあります。パッチももちろん人を救うために頑張っていましたが、彼がまじめに勉強している描写がほとんどないのに成績はトップクラスというのは、正直納得いきませんでした。記憶力に個人差はあっても、医者になるための勉強がそんな楽なはずがないと、真面目に思ってしまいました。パッチが、みんなの見てないところで勉強を頑張っている描写でもあれば、私は彼のことをもっと好きになれていたと思います。

もちろん映画のキャラクターですから、いろいろ脚色されて、そうなったのだと思います。実際のパッチ・アダムス氏はちゃんと勉強していたのでしょう。

気になった点について

学部長の良いところがほとんど描かれていなかったことが、少し気になりました。彼も医者で、毎日患者さんを助けるために、これまでのやり方で頑張っていたはずなのに、悪者みたいにされているのは少し可哀そうでした。あの人も、学校の方針や規則に逆らい続ける生徒が入って来て大変なはずなのに、あの描かれ方はあんまりでした。

個人的には、昔からのやり方で救われていた患者さんたちをもっと出してほしかったです。

まとめ

人を助けるために患者と向き合い続けていたパッチ・アダムス氏の姿勢に感動しました。ロビン・ウィリアムズさんも、その心を表すような優しい表情をされていてとても良かったです。物語として面白くするために脚色された感じの部分が少し気になりましたが、素直に感動できる面白い映画でした。

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