ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画「ロッキー4/炎の友情」の感想、あらすじ

ロッキー4/炎の友情

1985年公開のアメリカ映画。日本では1986年公開。監督・脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。

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『ロッキー3』の続編。ソ連の最先端技術によって鍛えられた強敵イワン・ドラゴを相手に、親友であるアポロを奪われたロッキーが、アポロの雪辱を果たすために勝負を挑む話。

あらすじ

クラバー・ラングを倒しチャンピオンへと返り咲いたロッキーは、それからしばらく家族たちと穏やかな生活を過ごしていた。

 

だが、そんなロッキーに闘いを挑む者がまたすぐに現れた。その男の名前はイワン・ドラゴ。ソ連のヘビー級アマチュアチャンピオンであり、ソ連の人間工学を結集したトレーニングを行うことで、人間離れしたパワーを身につけた男だった。プロボクサーと対戦した経験が無い彼は、その力を証明するために、現チャンピオンであるロッキーに勝負を挑んだのだ。

しかし、その挑戦に一番に反応したのは、かつてのロッキーの宿敵であり、今は彼の親友のアポロ・クリードだった。彼は引退してから5年経った今でも、戦士として生まれた自分を変えることができず、自身の闘争本能を抑えきれなくなっていたのだ。ロッキーはアポロの年齢を考えて反対したが、アポロは彼を強く説得して、ドラゴとのエキシビションマッチを決めた。

 

ラスベガスでのエキシビションマッチ当日

ドラゴが静かにリングに上がった後、アポロはミュージシャンやダンサーを使った派手な演出を観客に見せながらリングにやって来た。

大歓声で迎えられたアポロに対して、ソ連から来たドラゴは観客から大ブーイングを浴びせられた。それでもドラゴは、無表情のままで試合を開始した。

経験不足のドラゴ相手に、アポロは余裕の表情を見せて闘っていたが、一度ドラゴの強烈な一撃を受けるとそれは一変した。アポロは止まることのない彼の強い攻撃に打ちのめされていったのだ。その攻撃がエキシビションのレベルを超えていると考えたロッキーは、その試合を中断させようとした。だが、アポロ自身がそれを拒んで試合を続行させたのだ。

そして、その後もアポロが逆転することはなく、彼はドラゴにダウンさせられて、二度と目を覚ますことはなかった。

 

親友を失ったロッキーは、ファイターとして黙っていられず、ドラゴとの対戦をすぐに決めた。場所は敵地のロシア。ファイトマネーはゼロで、未認可の非公式戦という条件だった。

ドラゴが最先端技術を使ったトレーニングをする一方で、ロシアに渡ったロッキーは大自然の環境を生かしたトレーニングを行い、ドラゴとの対決に備えた。

 

そして試合当日

モスクワの試合会場のリングに上がると、ロッキーはソ連国民の敵意に満ちた大きなブーイングで迎えられた。

親友アポロの雪辱を果たすため、そしてファイターとしての自分を貫くために、ロッキーは異国の地で、圧倒的な体格差のあるドラゴに立ち向かっていくのだった。

 

感想(ネタバレあり)

ロッキーが強敵に立ち向かっていく大まかな展開はやはり変わりませんが、今回はソ連の選手が相手であり、東西冷戦の社会情勢を思わせるような作りになっていたと思います。

良かったところについて

お互いの国民がいがみ合っている中であっても、全力で闘う選手を目にした観客にとっては、政治や国籍など関係なく、目の前で頑張る一人の人間を応援してしまうという展開は、とても熱くて良かったです。最後のロッキーのスピーチも感動的でしたし、それまで無表情だったドラゴでさえも、ロッキーと闘ううちにファイターとして目覚めていく展開も熱くて良かったです。

ロッキーの雪山でのトレーニングは、最先端のドラゴとはっきりした対比になっていて、映像としては面白かったです。

今回のロッキーはヒーローのようでかっこよかったですが、ほとんど葛藤が無かったのが、私としては少し残念に思いました。

気になった点について

ロッキーシリーズは、キャラクターの設定などを割と大胆に変更することがあるものだと、個人的には思っているのですが、今回はそれが私にとっての悪い方向に変化してしまっていると感じました。特に『ロッキー3』のアポロ好きの私としては、前半は納得いかなかったです。

 

『ロッキー3』でのアポロの性格の変化はとても良かったと思っています。しかし、前作の大人で渋いアポロを期待して、4を見ると、がっかりしてしまいました。アポロがドラゴと闘うときに見せていたあの派手なパフォーマンスが、私は疑問に思いました。

エキシビションとしては、あのパフォーマンスは正解なのかもしれませんが、観客を楽しませるための試合をするつもりなら、死人が出るような攻撃に気づいた時点で中止すべきでした。ガチンコとしてやるなら、あのパフォーマンスはするべきではなかったと思います。

『ロッキー2』の最後のように、本気の表情でリングに上がって、最後まで真剣勝負をして散ったのであれば、もっと戦士として潔くて印象の良い終わり方になったのではないかと思います。

そもそも直前のシーンで

「俺たちは戦士だ。自分を奮い立たせ、命がけで闘う戦場を失ったら死んだも同じだ。」

 と言っておきながら、あの派手なパフォーマンスをやること自体が、どうかなと思いました。

 

一番初めの『ロッキー』の頃のアポロに戻ってしまっている感じがありました。あの時も派手なパフォーマンスで登場して、油断して格下だったロッキーに負けかけていましたから。

2で真剣に試合を始めるようになって、3でようやくかっこいい大人のキャラになったかと思ったのですが。3と4の間に何が起こったらあんなに変わってしまうのか疑問に思いました。

 

もともとは『ロッキー3』で完結予定だったそうなので、無理やり作ったのかなと感じてしまいました。前作でミッキーを死なせてしまった物語の都合上、アポロが死ぬ以外に上手く盛り上げる手段が無かったのかもしれないなと思いました。

ロッキーがドラゴと闘った後、演説シーンでアポロのことに触れなかったのも納得いかないです。アポロの復讐のためだけに闘っていたわけではありませんが、何も触れないのは不自然に思いました。

 

トレーニングのシーンで、いつものロッキーのテーマが流れなかったのも、とても残念な変化でした。もはやあれを見るために私はロッキーを観ていると言っても過言ではないくらいですから。あの時の音楽が前回までと同じであれば、アポロの変化くらいは許せていたかもしれません。

でも、雪山の頂上で『ドラゴー!』と叫ぶシーンは良かったです。あれはちょっと真似したくなりました。

 

ロッキーについては、前作からすでに性格が変わっているので、それほど気にはなりませんでした。細かいことを言うのなら、『ロッキー2』までのロッキーなら、エイドリアンが反対している状況で、あんなにすんなりとロシアに試合をしに行くことはなかっただろうと思います。それに、あんなに試合後にぺらぺらと演説することも無いと思いました。ですが、カメラ越しの息子さんへ向けた『メリークリスマス。愛してるぞ!』の言葉は、以前のロッキーっぽくて良かったです。

ポーリーにプレゼントしたロボットについては、出す必要性が全くないと感じました。

まとめ

私が前作のラストシーンとアポロが好きすぎるせいかもしれませんが、無理やり続編を作って、無理やりアポロを死なせたように感じてしまいました。

しかし、ドラゴのボクシングシーンは迫力ありましたし、ヒーローとして見るロッキーは、かっこよくて感動もしました。

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