スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム
2019年公開のアメリカ映画。日本でも同年公開。出演 トム・ホランド、ジェイク・ジレンホール、サミュエル・L・ジャクソン、ゼンデイヤ。マーベル・スタジオ製作。『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの第23作目の作品。
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前作で師であったアイアンマンを失い彼の意志を受け継いだスパイダーマンが、ヒーローとして悩みながら、新たな敵と戦おうとする話。高校生のピーター・パーカーが、友達や好きな人とヨーロッパ旅行する姿も同時に描かれる。
あらすじ
サノスとアベンジャーズの決戦の後、スパイダーマンことピーター・パーカーが通う高校の生徒は、失ったヒーローたちを弔いながらもその悲しみを乗り越えて新たなフェイズへ歩き始めようとしていた。
そしてそれは、師のトニー・スタークを失ったピーターも同じだった。彼もトニーがいないことを寂しがってはいたが、目前に迫った夏休みのヨーロッパ旅行をそれ以上に全力で楽しもうとしていたのだ。
ピーターには、その旅行で大好きなMJに自分の気持ちを告げて彼女とキスをするという目標があった。彼は親友のネッドとともに、それを達成するための綿密な計画を立ててヨーロッパに向かったのだ。だが実行に移す前にその計画は大きく崩れた。彼の旅行先に元S.H.I.E.L.D長官のニック・フューリーが現れたのだ。
フューリーのそばには異次元から来たミステリオという男がおり、彼らは地球の新たなる脅威に対抗するための戦力を集めていた。ピーターは旅行を満喫するために彼らの誘いを断ったのだが、フューリーがそれを許すことはなかった。フューリーは無理やりピーターの高校の旅行計画を変更し、ピーターを戦いに参加させるために彼の夏休みを支配し始めたのだ。
その結果、ピーターはMJたちを守るために、ミステリオとともに『エレメンタルズ』と呼ばれる巨大な敵と戦わなければならなくなった。
その後、ピーターはエレメンタルズとの戦いの中でミステリオの強さや人格を知り、彼を信頼できるヒーローとして認めていった。
そして、トニーから託された責任をうまく背負う自信がなかったピーターは、ミステリオにそれらを相談するようになった。MJとの恋愛のことからトニーの後継のことまで、ミステリオはピーターの話を親身になって聞き、さらにはピーターからのある大きな提案にも彼は快く引き受けたのだ。
しかし、信頼するミステリオとともにエレメンタルズと戦った後、彼はその裏に潜む意外な悪の存在に気づいていくのだった。
トニー・スタークから鉄の意志を託されたピーターの、ヒーローとしての決断は…。そして、ニック・フューリーによって支配された彼の最高の夏休み旅行の結末は…。
感想(ネタバレあり)
トニー・スタークからヒーローとしての責任を託されたスパイダーマンのかっこよさと、夏休みの旅行中に好きなMJと仲良くなりたいピーターの高校生らしい微笑ましさの両方がいっぺんに楽しめて、とてもお得な感じがする映画でした。
前作の「アベンジャーズ エンドゲーム」では宇宙規模の平和を守るために戦う姿が熱かったですが、日常の中でMJたちと過ごす今作のピーターの姿は、前作とは全然違うコミカルな感じで面白かったです。しかし終盤のトニーが託してくれた思いを聞いて戦うことを決意するシーンは、やはり熱くて感動させられました。
さらにスパイダーマンのアクションはとてもスピーディでワクワクしましたし、新キャラクターのミステリオが絡むストーリーは予想外な展開ばかりだったので、最後まで先が気になって夢中で観られました。トニー・スタークがいなくなった世界ですが、暗い展開もほとんどなくて良かったです。
ピーターについて
ピーターがMJと仲良くなろうとしているところが微笑ましくて好きでした。
MJと隣の席になるようにネッドと計画して失敗するところや、トニーに託されたハイテク機器を使ってうっかりクラスメイトを攻撃しそうになるところなどの、高校生らしい失敗はバカバカしくて面白かったです。
そしてMJと一緒にいたいのにみんなを守るために戦いに行かないといけない場面では、ヒーローと高校生を両立する難しさを感じて、その面白い旅行の中でも切なくなりました。
恥ずかしがってなかなか本当のことを相手に言えないピーターとMJの二人も、とても可愛くてニヤニヤしてしまいました。
また、ヒーローとして戦うピーターが昔のトニーを思わせるような行動をとるところも良かったです。
終盤に糸が無くなったピーターがその辺のガラクタをかき集めて新しい武器を作って戦うところや、スーツの準備で空中のホログラムを操作している姿などを見ていると、トニーの意志をしっかり受け継いでいるように思えて感動しました。
エンドゲームでキャプテン・アメリカもアイアンマンも戦えなくなって、私の中でシリーズは一段落ついた感じがしていましたが、そんなピーターを見るとまだまだ面白いものが見られそうだと期待させられました。
良かれと思ってやったことが、騒動を大きくする元凶になってしまっていたところも、トニー・スタークと似ているように思いました。
スパイダーマンのアクションは、どれも自然と体が動いてしまうくらいスピーディーでかっこよかったです。私は最後のスパイダーセンスと体を使ったアクションのギリギリな感じが、最高にかっこよくて好きでした。
ミステリオについて
ミステリオは異世界から来たと言っていただけあってその戦闘描写が異次元過ぎて、本当に最後の最後の最後まで、安心できずに驚かされてばかりでした。
序盤でミステリオがビームを出しながらエレメンタルズと戦うシーンも、スパイダーマンに負けないくらいのすごい迫力で良かったです。
まとめ
ピーターのヒーローとしてのかっこよさと、高校生らしい可愛さを両方見られて、面白かったです。
さらに異世界から来たというミステリオの戦闘シーンや彼が絡むストーリーは予想外なことばかりだったので、最後の最後まで驚かされました。
アクションもどちらもかっこよくスピーディーだったので、先が気になって夢中で観られました。
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