シンデレラ
2015年公開のアメリカ映画。ディズニー製作の実写映画で,1950年公開のアニメ映画『シンデレラ』の実写版。
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幸せな家庭に生まれたが,母親を亡くした後やって来た継母と義理の姉たちに使用人同然のひどい扱いを受けていた少女エラ。彼女が舞踏会の夜に王子と踊って運命的なものを感じ,勇気を出して身分違いの結婚をしようとする話。
あらすじ
遠い昔,エラという女の子がいた。彼女はまるでプリンセスのように両親にとても愛されていた。王冠もお城もないがエラは小さな王国の女王だったのだ。森のはずれの屋敷で何世代にもわたり,彼女の家族は動物たちと一緒にここで暮らしていた。
お父さんは商人だった。外国へ行き,いつもエラにお土産を持って帰ってきてくれていた。お母さんは動物たちに優しい人で,『ちゃんと耳を傾ければ動物が話しかけている言葉も分かる。それを聞いてお世話をしなさい。私たちのお世話はフェアリー・ゴッドマザーがしてくれる。』とエラにおとぎ話を語るように言って聞かせていた。
一家は幸せをかみしめながら,心から愛し合って暮らしていた。けれどどんな幸せな王国にも悲しみは訪れる。母親が病気で倒れたのだ。
エラの母親は,どんな時でも勇気と優しさを持ち続けるということをエラに約束させて亡くなった。
時が経ち悲しみは思い出に変わったが,エラの心は変わらなかった。お母さんとの約束を忘れず,勇気ある優しい娘に成長していたのだ。
しかしお父さんは新しい幸せを求めるようになった。ある日お父さんは,旅先で出会い旦那を亡くしたトレメイン夫人と再婚したいという話をエラに告げた。エラはそれを聞いて少し戸惑っていたが,お父さんが幸せになれるならと彼の再婚を許した。
そして継母のトレメイン夫人と義理の姉になるドリゼラとアナスタシアがやって来た。義姉たちはエラの家を農家の家だと言ってバカにしていた。
トレメイン夫人は愛する人を失った悲しみを美しく身にまとったような人だった。彼女はエラたちの家にやって来てから,毎日派手なパーティを開いて豪華に暮らしていた。しかしエラのお父さんはパーティには出ておらず,前の旅から戻って来たばかりだというのに,また二,三か月仕事の旅に出る準備をしていた。
お父さんが旅のお土産は何がいいかエラに聞くと,彼女はお父さんが旅に出て最初に肩に触れた枝を欲しがった。なぜそんなものを欲しがるのか理由を聞くと,彼女はお父さんが旅の途中でそれを見るたびに自分のことを思い出すからだと答えた。彼女は無事にお父さんが帰ってくることを何より望んでいたのだ。
そんなエラにお父さんは自分が留守の間,義理の母親や姉と仲良く過ごしてほしいと頼み,旅立った。
お父さんが旅立つと,トレメイン夫人は自分の娘二人の部屋が狭いということをエラに話した。エラが優しさから自分の部屋を使っていいと言うと,その後トレメイン夫人はそれにつけこんでエラを屋根裏部屋へ追いやったのだ。
継母たちに冷たくされるエラは毎日届くお父さんの手紙に慰められていたのだが,ある日の午後遅く,お父さんが亡くなったという知らせが届いた。
生きていくために継母は雇い人たちを解雇し,二人の妹と共にエラを娘ではなく召使いとして扱うようになった。家事はすべてエラが行い,エラにとって友達と言えるのは小さなネズミたちだけだった。隙間風の吹き抜ける屋根裏部屋はあまりにも寒かったので暖炉の前に横になって暖をとることもあった。
暖炉の灰を被っていたエラを見て継母たちは,灰を英語でシンダーということからシンダーエラを縮めて,それからはシンデレラと呼ぶことにした。
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