「きっと,うまくいく」
2009年にインドで公開された映画。
大学生の3人が様々な困難を乗り越えながら,大学生活を面白おかしく過ごした日々を描き,10年後に行方不明になった親友を探していく作品。
日本公開は2013年。インドで公開当時はインド映画歴代興行収入1位になった。「きっと,うまくいく」は邦題で原題は3バカの意味の「3idiots」。
予告動画
(C) Vinod Chopra Films Pvt Ltd 2009. All rights reserved
あらすじ
インドのトップの工科大学に行っていた親友であるランチョー・ファルハーン・ラージューがメインに話が展開される。
大学を卒業してから10年後,ファルハーンとラージューが大学に呼び出され,卒業後行方不明になったランチョーを探しながら,大学時代のことを思い出す形でストーリーが進んでいく。
主人公のランチョーは勉強熱心で仲間思いな学生だった。しかし,成績を上げるための勉強を重視して過度な競争を煽る学長のやり方に疑問を持ち,さらに自分の考えをはっきり言う性格のため,学長と対立してしまう。
学長は3人のことをよく思っていないのであらゆる手でランチョーたちに恥をかかせようとするのだが,優秀なランチョーは柔軟な発想でうまく切り抜けていく。
しかし,その対立は親友の家族やランチョーの好きな人にまで影響して,楽しい大学生活に深刻な問題が発生していき…。
そして10年後,行方不明になったランチョーはどこへ行ったのか。果たして楽しい学生生活を送った親友3人は無事再会できるのか?
感想(軽いネタバレあり)
この映画を初めて観たとき,私はすごい衝撃を受けました。今まで観た映画の中で一番面白いと思ったし,もうこれ以上のものはないんじゃないかと思ってショックにさえなりました。
ランチョーについて
まず第一に,主人公のランチョーが滅茶苦茶かっこいいです。インドで1番の工科大学で1番偉い学長にも自分の思ったことをハッキリと言うし,彼の柔軟な発想でいじわるな学長相手に気持ち良く勝ってくれます。
それにすごい優しい。大事なテストの前日なのに,親友の家族のために奔走してテスト勉強せずにテストを受けたりします。でも工学のことが好きで勉強してるランチョーは,それでも成績1番取ります。
そんなかっこよくて優しくて完全無欠に見えるランチョーも好きな人にはなかなかアタックできないというのもよかったです。
この映画のテーマ
この映画,評判がいいのは知ってて,友情から家族愛,恋愛,学園もの,などなどあらゆる要素が詰まっててすごい,ていう話を聞いてたんです。そんなことを言う映画に限ってごちゃごちゃしてる印象があるイメージだったんですけど,本当にあらゆる要素が詰まってて正直驚愕しました。
親友3人の友情はもちろん,ランチョーの恋や現代の社会問題なども含まれており,途中まではかなり明るい映画だと思うんですけど,ちょこちょこ観るのがつらくなる場面や考えさせられる場面もありました。特に,就職するための勉強を支持する学長と,興味があることを勉強すべきだというランチョーの教育についての考え方の対立はもっと考えるべきだなと思い知らされました。
それから,ランチョーがファルハーンに言った”自殺をしたら両親がどう思うのか考えてみろ”というセリフはかなりいいと思いました。ファルハーンの両親の気持ちもそれをファルハーンが考えてどうするのかも,他人のことを思いやれるランチョーだからこそ考えることができて言えたセリフなんじゃないのかと思いました。
まとめ
「きっと,うまくいく」はこれまで書いたようにいろんな人が楽しめる要素が詰まったすごい作品ですが,それだけに上映時間も170分とすごいので観るときは170分間観る覚悟をして観てください。観始めると面白くて途中で止めたくなくなりますし,170分すごい早く感じます。本当に観て損しない作品だと思います。
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