ササキの映画感想日記

観た映画やおすすめの映画の感想などを書いていこうと思います。あらすじには多少のネタバレを含んでいるので未視聴の人は注意してください。twitterアカウント:@sasakimovie

映画 ロッキーシリーズのあらすじ、感想 まとめ

ロッキーシリーズのあらすじ、感想 まとめ

『イタリアの種馬』ロッキー・バルボアが主人公のボクシング映画、ロッキーシリーズの一作目から六作目のファイナルまでの、簡単なあらすじ、感想をまとめていこうと思います。

今年ロッキーシリーズのスピンオフ作品である『クリード』の続編が公開されるということで、年末年始で『ロッキー・ザ・ファイナル』までを全部見返したので、その時の詳しい感想とあらすじも載せていきます。

あらすじと感想には、かなりのネタバレも含むので、嫌な方は見ないことをお勧めします。とは言っても、大まかな展開はどれも似たような感じなので、ネタバレしても構わないシリーズだとは思います。細かいことは気にぜずに、盛り上がればそれでいい映画だと思います。

ロッキー

1976年公開のアメリカ映画。日本では1977年公開。脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。

あらすじ

無名のボクサー、ロッキー・バルボアは、強くなる才能を持っていながらも、トレーニングをまともにせず、試合が無い日は生活のために高利貸しの集金をしながら暮らしていた。ジムのトレーナーであるミッキーは、そんなロッキーの態度に愛想をつかして、彼の育成を諦めかけていた。

しかし、そんな彼に転機が訪れた。世界ヘビー級チャンピオンのアポロ・クリードが、タイトルマッチの対戦相手にロッキーを指名してきたのだ。その理由は彼の『イタリアの種馬』というリングネームが面白いから、というだけだった。

二度と巡ってこないであろうただ一度のチャンスを前にして、ロッキーは恋人のエイドリアンや、ミッキーに協力してもらい、これまでにしてこなかった本気のトレーニングを始めた。

誰もがチャンピオンのアポロが勝つと予想した試合だったが、ロッキーはそれに反した意外な攻撃を見せていく。協力してくれたエイドリアンたちのため、そして自分の存在を証明するために闘い続ける彼の運命は…。

感想

分かりやすくて夢があって、とても見やすくて良い映画です。

ボクサーとしてどん底のような状態にあったロッキーが、一生懸命頑張った結果、トップのアポロといい勝負をする展開は、いつ見ても気持ちが良いです。

ロッキーが恋人のことや仕事のことなど、試合前日までいろんなことで悩み続けている様子も、とても良いです。一般的な強靭なボクサーのイメージとは違いますが、人間味があり共感もできて、現実のボクシングは見ない私でも自然に応援できました。彼が不器用だけど優しいのも、私はとても好きです。

たとえ勝てなくても、それまでに怠けていたことがあったとしても、今を全力で頑張って闘う人はとてもかっこいいです。

詳しい感想,あらすじ

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ロッキー2

1979年公開のアメリカ映画。日本でも同年公開。監督・脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。

あらすじ

ロッキー・バルボアとアポロ・クリードの世界ヘビー級タイトルマッチは、僅差でチャンピオンのアポロが勝利した。

しかし、勝利したアポロはその試合内容に納得がいっていなかった。すぐに彼との再戦を望んだが、ロッキーはそれを断ってボクサーの引退声明を出したのだ。アポロの強烈なパンチのダメージが、彼の目に残ってしまったためである。彼の体を心配したエイドリアンと、二度とボクシングはしない約束をしたのだ。

その後、結婚したロッキーとエイドリアンの間には子供ができ、しばらく幸せに暮らしたが、それも長くは続かなかった。彼はボクシング以外に長く続けられる仕事を探したが、探せば探すほど、自分にはボクシングしかないと確信していったのだ。

そしてロッキーはエイドリアンが反対している中で、アポロと再戦するためのトレーニングを始めた。だが、子供を産んだエイドリアンが、そのストレスが原因で意識不明の重体となってしまう。その後、迷惑や心配をかけ続けた彼女にロッキーは、エイドリアンが望むならボクシングはもうやめてもいいと告げるが、それに対して彼女は、彼に全く反対のことを望んだのだ。彼女の望みを受け入れ、ロッキーはアポロ戦に向けて必死のトレーニングを始めた。

そして試合当日。エイドリアンたち家族のために闘うロッキーと、自分の実力を証明するために闘うアポロの、因縁の対決が幕を開けた。

感想

一度落ちぶれたロッキーが、周りに励まされて元気になり、一生懸命トレーニングをして試合でいい勝負をするという大まかな展開は前回と同じです。

しかし、トレーニングをするまでの展開は、私は2の方が好きです。一作目は、底からスタートして上がるだけでしたが、2では、はしゃいでいる状態からスタートして、一回落ちて、エイドリアンの言葉でまた元気を取り戻していましたから。展開的にも前回よりメリハリがあるように思えました。

その分2では、ボクシングをしていない時のロッキーたちの場面で、前作よりも辛いところがありました。私は前作を見て、ロッキーがトレーニングをするシーンやボクシングをしているシーンで盛り上がることを知っていましたから、ロッキーが嫌々違う仕事をしているシーンが辛かったです。早くボクシングしてくれと思いました。ただ、エイドリアンの気持ちも分かってまた辛いのです。

しかし、だからこそ、目を覚ました時のエイドリアンの言葉は、自分の気持ちとシンクロしてとてもうれしく思いました。その瞬間にあのテーマ曲が流れてトレーニングを始めた時には、最高に気分が高まります。

ロッキーが相変わらず優しいのも良かったです。ずっとエイドリアンのことを思う気持ちが溢れていて、とても微笑ましかったです。

私はシリーズの中では『ロッキー2』が一番好きかもしれません。『ロッキー3』も好きですが、3からはロッキーの性格が変わってしまうのです。はっきりしていて強いヒーローのような性格になって、そんなロッキーも嫌いではないですが、私は不器用でのんびりしているけど優しいロッキーの方が好きなのです。悩みながら頑張る彼を応援したいんです。

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ロッキー3

1982年公開のアメリカ映画。日本でも同年公開。監督・脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。

あらすじ

アポロ・クリードとのリターンマッチに勝利し、新たなヘビー級世界チャンピオンになったロッキーは、その後もトレーナーのミッキーの指導の下で試合を続け、10度のチャンピオン防衛を果たした。

テレビなども出演も増えて、すっかり国民の人気者となったロッキーは、スポーツを汚さないために自身のボクサー引退を発表した。だが、それは新たな挑戦者によって阻まれる。彼の名前はクラバー・ラング。ロッキーがチャンピオンを10回防衛している間に、世界ランキング1位になっていた男だった。

しかし、その試合直前にミッキーが控室で倒れてしまう。動揺したロッキーはミッキーの助言を実践できないまま、第2ラウンドで無残なノックアウト負けを喫してしまった。さらにミッキーは、その試合終了後、ロッキーの目の前で亡くなってしまったのだ。

ずっと一緒にやって来たミッキーを失い意気消沈していたロッキーの前にある男が現れた。かつてのロッキーの宿敵であり、元チャンピオンのアポロ・クリードだった。アポロはロッキーに彼の技術を教え込み、二人でチャンピオンの座を取り戻そうと考えていたのだ。

そして、クラバーとの再試合当日。アポロの技術を身に着けたロッキーの、失った栄光を取り戻すための闘いが始まったのだ。

感想

一度気分が沈んで、エイドリアンたちに励まされて、トレーニングして試合する流れは、言うまでもなく同じですが、今回はやはり、それまでほとんどロッキーの引き立て役だったアポロが、とてもかっこよく活躍したのが印象的です。今までに無いくらい沈んでいたロッキーの前に、かつての強敵のアポロがそこに現れる展開はとても熱くて最高でした。それまでの彼とはまるで別人のようにかっこよかったです。やっぱり敗北を乗り越えると人は変わるものだなと実感しました。

私が一番印象に残ったのは、やはり最後の最後の、ロッキーとアポロのシーンです。二人の動きが止まって、エンドロールが流れるシーンです。最初に見た時は、あまりのかっこよさに巻き戻して何度も見てしまったくらいでした。このシーンは『クリード チャンプを継ぐ男』でも話題に上がっていたと思います。

性格が変わっていたことは少し残念に思いましたが、それで物語がよりシンプルにはなったと思います。

アポロとの関係がとてもかっこよくて、エンタメ映画としてとても楽しめる熱いストーリーだったと思います。アポロは次で最後なのが本当に惜しいキャラクターです。

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ロッキー4/炎の友情

1985年公開のアメリカ映画。日本では1986年公開。監督・脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。

あらすじ

クラバー・ラングを倒しチャンピオンへと返り咲いたロッキーに、また新たな挑戦者が現れた。名前はイワン・ドラゴ。ソ連のヘビー級アマチュアチャンピオンであり、ソ連の技術を結集したトレーニングを行うことで、人間離れしたパワーを身につけた男だった。

しかし、その挑戦に一番に反応したのは、かつてのロッキーの宿敵であり、今は彼の親友のアポロ・クリードだった。彼は引退してから5年経った今でも、戦士として生まれた自分を変えることができず、自身の闘争本能を抑えきれなくなっていたのだ。

ラスベガスでのアポロとドラゴの試合当日。大歓声で迎えられたアポロに対して、ソ連から来たドラゴは会場の観客から大ブーイングを浴びせられ続けた。アポロが有利に思われた試合だったが、それはドラゴのパンチがアポロに当たった瞬間、激変した。彼の強烈なパンチにアポロが打ちのめされていったのだ。その後もアポロが逆転することはなく、彼はドラゴにダウンさせられて、二度と目を覚ますことはなかった。

親友を失ったロッキーはファイターとして黙っていられず、敵地ロシアでのドラゴとの対戦をすぐに決め、ロシアでのトレーニングを始めた。

そしてドラゴとロッキーの試合当日。モスクワの試合会場のリングに上がると、ロッキーはソ連国民の敵意に満ちた大きなブーイングで迎えられた。親友アポロの雪辱を果たすため、そしてファイターとしての自分を貫くために、ロッキーは異国の地で、圧倒的な体格差のあるドラゴに立ち向かっていくのだった。

感想

ロッキーが強敵に立ち向かっていく大まかな展開はやはり変わりませんが、今回はソ連の選手が相手であり、東西冷戦の社会情勢を思わせるような作りになっていました。

お互いの国民がいがみ合っている中であっても、全力で闘う選手を目にした観客にとっては、政治や国籍など関係なく、目の前で頑張る一人の人間を応援してしまうという展開は、とても熱くて良かったです。最後のロッキーの演説も感動しましたし、常に無表情だったドラゴでさえも、ファイターのロッキーと闘ううちに目覚めていく展開も、熱くて良かったです。巨大なドラゴのボクシングシーンは迫力もありました。

今回のロッキーは、前回以上にヒーローのようでかっこよかったですが、ほとんど葛藤が無かったのが、私としては少し残念に思いました。

『ロッキー3』のアポロ好きの私としては、アポロの最後の試合は全然かっこよくなくて納得できませんでした。せっかく3でかっこいい大人として登場していたのに、一作目の『ロッキー』の頃のアポロに戻ってしまっている感じがありました。

もともとは『ロッキー3』で完結予定だったそうなので、無理やり作ったのかなと感じてしまいました。前作でミッキーを死なせてしまった物語の都合上、アポロが死ぬ以外に上手く盛り上げる手段が無かったのかもしれないなとも思ってしまいました。

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ロッキー5/最後のドラマ

1990年公開のアメリカ映画。日本でも同年公開。脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。

あらすじ

ソ連でのドラゴ戦を終えて帰ってきたロッキーは、脳に回復不能な損傷を残してしまい、すぐにプロボクサーを引退することになった。さらには、財産を管理させていた計理士による不正も同時に発覚し、ロッキーは巨額の負債も抱えることになってしまったのだ。

これまで住んでいた豪邸を売りに出し、フィラデルフィアに戻ってきたロッキーは、自分を育ててくれたミッキーのジムを引き継いで、若手を育成するトレーナーの仕事を始めた。そこで彼は、若くて素質を持ったトミー・ガンというボクサーに出会ったのだ。

彼はかつてミッキーが自分にやってくれたように、熱心にトミーを指導した。だが、その熱は自分の息子への愛をも上回る勢いだったため、ロッキーJr.はその間ずっと寂しい思いを感じながら過ごしていた。

その後もトミーは快進撃を続け、タイトルに挑戦できるまでに勝ち上がった。しかし、その時、ボクサーを金儲けの道具のように考える悪徳プロモーターのジョージ・ワシントン・デュークがトミーの前に現れた。彼はお金を稼ぐためにロッキーとトミーを仲違いさせて、リングで闘わせようとしていたのだ。自分の家庭を犠牲にしてまでトミーを引き留めようとしていたロッキーに、エイドリアンが熱心な説得をすると、彼は見失いかけていた大事なものに気づいた。

ロッキーはトミーの育成を諦めて家族と過ごすようになった。だが、そんな彼の前に、デュークとトミーが再び現れて、ロッキーに試合の要求をした。家族の時間を大事にしたいロッキーはそれを断ったが、ある出来事をきっかけに彼の闘いは再び始まったのだった。

感想

この映画はシリーズの中では興行成績が最低で、公開当時は酷評もされていたらしいですが、私は最後のシーン以外は割と嫌いではないです。しかし、公式に失敗扱いをされていて、完結編が作り直されているので、『クリード』の予習としては飛ばして『ロッキー・ザ・ファイナル』を観ても、何の問題もないと思います。でも、良いところもあるので、個人的にはこれも観てほしいと思っています。

『ロッキー3』のようなエンタメ展開を期待していたらがっかりするとは思います。今回は最後までトレーニングすることもなければ、ボクサーとしてリングに上がることさえありませんでした。

しかし、一作目の『ロッキー』で描かれていたような葛藤を描いているので、私は途中までのシーンは結構好きなのです。一度頂点に上り詰めた人がどん底まで落ち込んだときに、再び戻ろうともがく姿や、そこで本当に大事なものに気づいていく様子はとても良かったです。ロッキーにそれを気づかせたエイドリアンとの会話にも感動しました。父親として子供に語るロッキーも新鮮で良かったですし、何歳になっても教えられることや気づかされることはあるのだなと、改めて思わされました。性格が昔のロッキーのように戻っていたことも良かったです。

ですが、そんな私がひいき目で見ても、ラストのシーンは納得できません。最後がきれいに終わっていれば、名作扱いされてもおかしくなかったと思います。

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ロッキー・ザ・ファイナル

2006年公開のアメリカ映画。日本では2007年公開。監督・脚本・主演 シルヴェスター・スタローン。原題は『Rocky Balboa』。

あらすじ

ロッキー・バルボアが世界ヘビー級チャンピオンとして活躍していた時代から、長い年月が過ぎた。50代になり、イタリアンレストランを経営しているロッキーは、亡くなったエイドリアンの思い出にすがって毎日を過ごしていた。

そんな時、彼はあるテレビ番組で、現世界チャンピオンのメイソン・ディクソンと現役時代のロッキーによる、コンピュータでのバーチャル試合が行われているのを目にした。ロッキーはそれを見て、内に秘めたボクシングへの情熱の炎を、再び燃やし始めたのだ。

ロッキーは再び試合に出ることを決めたが、彼の息子のロバートは協力的ではなかった。大きすぎるロッキーの影響をこれ以上受けたくないと考えていたのだ。

そして、マイナーなローカルマッチでの復帰戦を考えていたロッキーに、思わぬ誘いが舞い込んだ。それは現チャンピオン、ディクソンとのエキシビションマッチの申し込みだった。父親が世界に醜態をさらすのが嫌なロバートは反対したが、ロッキーが彼への強い思いを伝えると、ロバートは心を入れ替えて、ロッキーに協力し始めた。

そして、エキシビションマッチ当日。ついに『イタリアの種馬』ロッキー・バルボアの、人生最後の闘いが幕を開けた。

感想

ロッキーシリーズの完結編を作り直した映画です。私は『ロッキー5』もラスト以外は悪くないと思っていますが、やはりロッキーシリーズ完結編として相応しいのはこちらだと思います。きっとロッキーファンが待っていたのはこちらの展開です。

やっぱり、落ち込んだ後励まされて元気を取り戻し、テーマ曲を流しながらトレーニングをして、最後はリングの上で全力で試合をしてこその、このシリーズだと感じました。いつものパターンですが、体が年をとってもなお、心は変わらず必死に頑張る姿を見ると、自然に応援したくなり、最後は感動できました。一作目からの話もたくさんしてくれて、とても懐かしかったです。

シリーズの完結編なので、試合の展開や、ロッキーの行動などで、一作目の『ロッキー』を意識したような作りになっているところが良かったです。

ロバートにお説教するシーンも、これまで苦労してきたロッキーの言葉だと考えると、とても深いものに思えました。

ロッキーシリーズの完結編としては、個人的には文句なしの映画でした。一作目と似た作りでありながら、最後としてもいい終わり方でした。やはり最後は大事です。

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まとめ

書きながら改めて思いましたが、本当にワンパターンなシリーズですね。でもそこが好きです。そのパターンを見るために、私はこのシリーズを観続けてきたのです。だんだん年をとっていく彼をずっと見ていたので、ファイナルの最後はとても寂しくなりました。

『クリード』にもロッキーは出てきますが、ボクサーのロッキーとしては『ロッキー・ザ・ファイナル』が最後です。クリードも何十年後に見返せるような、大きなコンテンツになっていくといいなと思います。

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